2013年11月19日火曜日

エネルギー変換:電子部品の特徴2 抵抗器その1

電子工作には必ず出てくる抵抗器。
中学校では理科での学習もあり、生徒も理解していることの多い部品です。

ただ、本当に抵抗器を理解しようと思うと高校物理も必要になってきます。

まず、電気抵抗とは何ぞや、というお話。
電気抵抗を式で表すと以下のようになります。

R=ρl/A

R:電気抵抗
ρ(ギリシャ文字 読み:ろー):電気伝導率
l(アルファベット 読み:える):物体の長さ
A:物体の断面積

式から読み取ると、電気伝導率(金・銀・銅・鉄など、物体固有の値)がいくら低くても、長さの長い物体や、断面積の小さい物体では抵抗値が高くなることがわかります。
これは、電気伝導率の高い銅製の導線でも、長くなれば抵抗として働くということです。
長い距離電気を伝える際や、細い導線(リード線)を用いる時は電圧降下に配慮する必要があることも意味します。
逆に、抵抗値が少しくらい高くても、断面積が大きかったり、長さを短くすれば導線として用いることもできます。
これを利用した製品に高圧送電線があります。支柱間の距離の長い高圧送電線では、単純な電気伝導度で銅に劣るアルミニウムが材料として用いられています。これは単位質量あたりの電気伝導度が高いためです。

次回は抵抗器の種類の予定です。

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